地下水の父より

丸井 敦尚 先生

理科離れにアストロ・バイバイ
豪雨も台風の巨大化も温暖化が原因だが、理科離れが進んでいる今の我が国でそれを言うのは厳しい。国立青少年教育推進機構によれば、アメリカや中国・韓国と比較して、日本人の子供は「自然や科学」に関心がなく、将来大人になった時に必要な教育として理科を挙げる子供が圧倒的に少ないことが報じられている。 中国人の子供の約8割が「自然や科学」に興味あると答えたのに対して、日本人は6割にも満たない。私たちのように地球の資源や環境問題を取り扱う者にとっては悲しいことであるが、これが現実なのかもしれない。   この理由のひとつとして、大人たちが物事を判断する時の基準が少しづつ変わってきていることが原因である気がする。昔は、物事を決める時に、その理由を考え、プロセスやメカニズムを大事にしてきたように記憶している。 しかし、昨今の判断基準には、○○効果やセキュリティー・コンセンサス・コンプライアンスに属するものが多く求められる。時代が変わったことを認識しつつも、判断すべき要素が多く、それが原因で、プロセスやメカニズムを専門家に任せるがゆえに、理科離れを加速したのではないかとも考える。   もしかしてだけど、(理科離れはどんどん加速し)エンドユーザーにはプロセスなどを省いた“わかりやすい”説明が求められるかもしれない。しかし、本当に科学の成果を活用していただくためには、そして後進を絶やさないためにも、原理・原則を丁寧に伝え続けること(啓蒙活動を欠かさないこと)が我々の分野の重要性を認識していただく(理科離れをなくす)ことにつながるのではないだろうか。